お手入れ・アフターケア
家(住まい)のお手入れ・アフターケアのことを、「メンテナンス」と総称する
こともありますが、「メンテナンス」と聞くと機械的でなんだか難しそうに考えて
しまいがちです。
ログハウスの場合は、コツを覚えて自らの手でやってみると、決して難しいことではありません。”日頃のお手入れ・アフターケア”を行うことでそのものの寿命をより長持ちさせます。
どんなに高価で立派な物でも自然と老朽化してくるものです。
家も同じです。住まうオーナーさんが愛着をもってお手入れしていくことで、老朽化のスピードを遅くすることは出来ます。
オーナーさんの愛情に、家も応えてくれるのではないでしょうか。毎日を心地よく過ごしていく場所なので、何十年、何百年と住み続けていく大切な家(住まい)を、出来るだけ長く住み心地の良いものに成長させていきましょう。
あなたの大切なログハウスと長く付き合っていくために
”木の家”を代表するログハウスの場合、お手入れ(メンテナンス)が必要な所というのは表面(目に見えるところ)に現れ、ほとんどの作業が容易で自分達で出来るという利点があります。
ログ壁等、木部分の塗装作業
ログハウスのメンテナンスとして、まず挙げられるものに、
ログ壁等、木部分の塗装作業があります。
これは長い間、直射日光や風雨にさらされ続けて傷んできた所や、塗料が色落ちした所などを再塗装することで修復し、もっと耐久性・耐候性に優れたログハウスにしていく大切な作業で、 住まいを長持ちさせる為には必要不可欠です。
再塗装の時期としては、だいたい2~4年が理想です。
確かに、これを一度に全面塗るとなると、自分での作業も困難になりますし、費用もそれなりに掛かってくるので心配される方もいらっしゃると思いますが、決して一度に全面を塗らないといけないと言う訳でもありません。
(外壁の色を白→赤などにガラっと変えるなどの場合は除きます。)
壁面と言っても東西南北の4方面あり、日の当る所(南面につづいて東西)と当りにくい所(北面)では、劣化の具合や時期も異なります。 なので、「今年は南面を塗って、来年は東面を塗ろう!!」というように傷みの具合が激しい部分を始めに塗るように計画を立てて、作業も分担・分割して行なえば大半がセルフペイントで出来ますし、費用もそれ程掛からないという訳です。
再塗装は勿論、顔料の多い塗料を塗ることも耐久性を高める方法のひとつと言えます。
セトリングによるボルトの調整等
木は切り倒して”家”となっても生きています。
天然木の丸太を積み上げた構造のログハウスの場合、どうしても木自体の乾燥による収縮や上部からの加重(重さ)によってログ壁が沈み込む『セトリング』という独特な現象が起ります。(これによりログ材1本1本がなじみ、時を経てしっかりとしたログハウスが完成していく極自然な現象です。)
「セトリング」により、建具や階段に調整が必要となる場合がありますが、このような専門の作業になる時は、お申し付け頂けましたら建築後も当社が無料で行ないます。
※ポスト&ビームログハウスの場合は、丸太を積み重ねた構造ではないので、セトリングという現象は生じませんが、木のもつ特有の収縮、ひび割れは起ります。
またログ壁には、ズレを防止する為にログ上段から下段までの要所要所に「通しボルト」という1本の長いボルトが通っているのですが、これもセトリングの影響で緩んでくる場合があります。
この緩んだボルトを締める作業も、メンテナンスが必要となるのですが、ボルトは目に見え、後から締め直せるところにありますので、1度コツをつかめば、どなたでも簡単に締め直しが出来ます。
セトリングは建築後、数年の間に見られる現象で3~5年も経って住み慣れた頃には自然と落ち着きます。
それ以降はセトリングによる不具合はほとんどありません。
『100年もつ建物』といわれるログハウス
「ログハウスのメンテナンスは、難しそうだし大変そうだよなぁ…。」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、意外と難しいものではない事がご理解いただけたのではないでしょうか。
ログハウスに限らず、何でも長く付き合っていく為には「日頃のお手入れ、アフターケア(メンテナンス)」という作業がとても大切になります。お手入れやメンテナンスすることで家に対する愛着が増し、大切にすればするほど、家もそれに応えてくれるはずです。
そういった点から、ログハウスは『100年もつ建物』といわれる”由縁”となったのではないでしょうか。